社内公募を採用すると会社経営に役に立つか

日本における会社の人事異動は社員の自分の意思とは関係なく、会社の人事部からの通達により行われるのが一般的です。大企業では社員をいろいろな部署に異動させたり、或は海外支社にも転勤させたりして社員が会社の業務を万遍なくこなせるように訓練しています。社員の意思は人事異動には反映させませんから、自分が希望していなかった部署に配属された場合や子会社に送られたり、または僻地に飛ばされたりする人も出てきます。我慢して会社の指示に従う社員もいれば、人事異動を不服として辞職してしまう人もいます。

社内公募はあるポストや部署に欠員が出た時に、そのポストや部署を希望している社員が自分で応募ができ、会社の面接によって採用が決まるものです。自分で応募して採用されれば、その社員の仕事に対するモチベーションが上がり、積極的に業務を行いますから、これは経営者にとっても喜ばしいことです。しかし、社員が新しい部署に移ってしまうと、従来所属した部署の上司や同僚との人間関係にひびが入らないとも限りません。上司によってはこの部署が嫌だから、逃げ出したと考える人もいるかもしれません。また面接に合格した時はいいのですが、反対に落ちてしまって異動ができなければ、応募した社員はメンツがつぶれて仕事に対してやる気をなくしてしまうことも考えられます。